Top Page 簡易ステップアッテネータを作る
自作工程のメモとして
21.Oct.2017
(最終更新:2021/02/01)


 一つ前に掲載のテーマのために、ステップアッテネータを作ってみることにしました。
Web上には多くの自作記事や抵抗値の掲載が有り、改めて掲載するほどの内容では有りませんが、最初に穴あき基板を使って作ってみたところ、それなりに気づきがあり、その体験を元に手直しする形でつくりました。
また、専用のPCBを作るほどでは有りませんが、他のPCBを発注する予定があり、パターンを起こしています。

KiCad5を導入し続編「KiCad5.0.2でステップアッテネータを再度作る」を掲載しました。


パネル(銘板)のみの頒布終了しました。(2021/02/01)


完成品1号機です。(2019/01/13:写真入替ました)

PCBを発注する機会が有りフロントパネルを製作してみました。
FRMSを使う機会が有り、V1の周波数特性を見てみました。(その1)(2019/01/13:写真追加)

10dBの特性ですが、たまたま4つの各SWとも同じ数値を示しました。
FRMSを使う機会が有り、V1の周波数特性を見てみました。(その2)(2019/01/13:写真追加)

全SWをON(40dB)にした時の特性です。20MHzが測定上限ですので平坦には見えます。

Edit by bluegriffon3.0.1(フォント指定を入れています。)


1.回路

 特別な回路ではなく、Web上の既出のものになります。
ただし、せっかくパターンを起こすので、スルーホールと表面実装の2種類の抵抗を実装できるように回路を描いています。


■ 回路図


それぞれの抵抗はパターン作成の都合で2個記述していますが、どちらか一方を使います。


■ パターン

抵抗は、スルーホールか表面実装(32x16)のどちらかを使用します。
スイッチは、裏面に取り付けます。(後で気が付きましたが、SWのスルーホール穴が若干キツメでした。)
なお、スイッチのパターンの中心に余分な穴が有りますが、穴あけ用の位置決めで使います。(1mmドリル)
この穴は、配線が終わればハンダで穴を埋めています。
また、今回は使いませんでしたが、SWの金属部分を接地できるようシルク(SW1〜SW4)の裏側に四角いランドを付けてます。



2.パーツと実装

 パーツは、秋月電子で入手できるスルーホール仕様のものを想定しています。
SWは、「基板用小型6Pトグルスイッチ 2回路2接点 [2MD1-T2-B4-M2-Q-N] 通販コード P-00301」。
抵抗は、100Ωが「超小型 金属皮膜抵抗1W100Ω(100本入) [MFU100F100RB] 通販コード R-08816」と、
75Ωがちょうどの物が無く150Ωを並列で使用することにして、「超小型 金属皮膜抵抗1W150Ω(100本入) [MFU100F150RB] 通販コード R-08818」を採用しました。
同軸用のコネクタは、BNCタイプで手持ちの「BNCコネクタ BNC−J メス 丸座絶縁 [B-014IF] 通販コード C-00093」を使っています。
また、ケースはタカチのYM-100を使っています。


■ 実装部品面より

 
表面実装のパターンは、未使用です。
SWの中央にドリル用の小孔を用意しましたが、各SWのセンター出しの後は、ハンダで埋めています。
また、これ以前に穴あき基板でつくった時は1個不良が有りました。(今回は5個注文して選別しましたが、動作不良は無し)
ハンダ付けする前にSWの動作を確認したほうが良いと思います。


■ 部品面斜めより


スペーサーは10mmの物が丁度良いようです。
150Ωは2階建てにして75Ωにしています。


■ ケースの穴あけ位置(BNCコネクタ)


高さ3cmの側板の中心に穴をあけると、下ケース(黒)のふちにBNCのナットが当たるので、2mmぐらい上面寄りの位置のほうが良いようです。


実測は、手持ちのRTL-SDRで確認して、減衰動作は確認できました。
ただし、10dBの正確性や、周波数特性については測定する機器も有りませんので不明です。(2019/01/13:測定してみました)



3.プリントパタンの配線幅/クリアランスについて

 基板を発注してからですが、短い距離ですが基板上のパターンのインピーダンスを50Ωに合わせるためには、どうしたら良いかWeb上で調べてみました。
その中で、アジレント社(旧・HP)が無償公開しているAppCADというのが有ることが分かり、間違っているかもしれませんが当てはめてみました。


■ 今回の基板オーダー時に設定した配線幅とクリアランス


配線幅を広くとり、クリアランスも少し広げておきましたが、50Ωから少し離れているようです。
また、クリアランス(G)はもっと広くとる必要があるように記述されている内容も見かけました。


■ 次回作るときの配線幅とクリアランス(予定)


私の勘違いでパラメータをセットしているかもしれません。
線幅が太すぎるようなら、W=1.7 G=0.4 でも近似値になるようです。
(他、W=1.4 G=0.3、 W=1.2 G=0.24、 W=1.0 G=0.2、 W=0.8 G=0.16 も近似値)




4.少し改造してV2を製作(2018/04/08)

昨年の10月に製作した後、別のスイッチ(SW)を使用してみようと少しの変更を加えてPCBを5枚注文しました。
発注した時期は1月でしたが、そのままになっていたので、簡単ですが掲載しておきます。

主な違いはSWを「基板用小型6Pトグルスイッチ 2回路2接点 [2MD1-T1-B4-VS2-Q-E] 通販コード P-04028」(秋月)に変更したところです。

■ 変更のトグルSWとアッテネータV2の基板


取付ネジやSWの位置は、V1と同じです。

トグルSWは、以前の秋月「P-00301」もそのまま取り付けられます。
(トグルスイッチ,スナップスイッチ表記をトグルスイッチに統一しました:20181122)


■ アッテネータV2回路


最初は同じ10dB X 4連を予定していましたが、減衰幅を増やすために20dB X 3 + 10dB として構成を変更しています。
また、V1では10dBの水平方向の抵抗を75Ω(150Ωを2個並列)としておりましたが、68Ωに変更しています。
なお、120Ωは2本並列にして60Ωをつくっています。

■ アッテネータV2の外観










9.その他気づいたこと

(1)都度、追記します。







99.追記用(予備)