CI-V_HUBの製作
自作工程のメモとして
10.Apr.2018
以前にも、「PSK-IF4iの組み立て」等で秋月電子のAE-FT2232を使ったデジタルモードのインターフェイスを作りましたが、CI-VのCOMポートを一つしか(もう一つはRTTYのデータで利用)用意していなかったので、2ポートをCI-Vに設定したインターフェイスを改めて作ってみました。
最近のRIGは、USBケーブル1本でオーディオ信号とCI-Vも接続することができるため、不要になってきていると思いますが、周辺装置をCI-Vでコントロール(周波数の読取も含む)していると、独立したCOMポートが多く欲しい時が有ります。
そのため今度は、収納するケースを先に考え、CI-Vの回路もシンプルにして、使いたい機能だけを選択して組めるようにしてみました。
最近は、穴あき基板で配線することが億劫になってきましたので、パターンを起こしています。
Fusionの5枚$7.9のセールが終わったと勘違いして、PCBを10セット作ってしまいました。
残った9セットは、しばらく検証した後に頒布を予定しています。
(144MHzでの実交信(FT8)等で確認済)
基板セット頒布、終了しました。
フル実装した完成品です。
ACC1のDINソケットは、miniDINタイプを使用しました。
CI-VソケットはアイコムCT17と同じ数の4個を用意しています。
右の空きスペースは、標準DINソケットを取付けることを想定して基板を左に寄せています。
Edit by bluegriffon3.0.1
ケースは文頭にも有りますようにタカチのYM-130を使用しました。
条件は、前後のパネルに3.5Φのオーディオジャックを取付ける関係から、高さが30mm・奥行100mmが必要になりYM-130にしました。
機能を絞ってCI-VだけにすればYM-100でも可能と思われますが、無理して押し込む必要もないのでゆったりした配置で組んでみました。
■ 後面から
3.5Φのオーディオジャックを前後面に配置することと、オーディオ信号のレベル調整用ボリュームが出っ張るため、2枚の基板に分けて配置しています。
前回はフォトカプラーを使って絶縁に拘ってみましたが、今回は簡単な回路構成にしています。
(クリックでPDFファイルが開きます。)
1.パソコン(PC)側のアースラインと、RIG側のアースラインは、1uHのコイルで分離しています。(CI-V側の信号線も同様)
2.オーディオトランスの付近の回路は、不要な時はショートすれば良いという考えからC・Rを念のため配置しています。
3.当初、R12・R13を10KΩで試作してみましたが、実際は不要でジャンパー線(共に0Ωで表記)を入れています。
4.また、2チャンネルのCOMポートの内から、どちらの信号(RTS・CTS)を使うかを選択できるようにしました。
5.フォトカップラー(PC)の駆動電流(IF)は、当初1KΩ(IF=3mA台)を入れていましたが、別テーマで掲載しているIC-7600にトランスバータを付けた時のSEND信号が落ち切らない現象が出たため、330Ω(IF=10mA)にしています。
6.DTRは、RTTYとCWのどちらで使うかを選択する必要があり、パターン上にジャンパーを入れています。
基板設計は、ケースをタカチYM-130としましたことと、前後パネルが固定されていることから、2枚構成にしました。
メインの基板は、2chのCI-Vだけを使用するのであればYM-100にも入るサイズにしています。
■ メインのPCB(ガーバビュー)
緑色のイメージになっています。
中央左下のRTS・DTR切替ピンのシルク表示が少し下にズレてしまいました。
■ サブのPCB(ガーバビュー)
3.5Φのステレオジャックですが、全てモノラルで使っています。
■ 2種類のボリュームの取付け
ボリュームは、アルプスのRK09Kを使用しますが、半固定VRでも取付けられるようにランドを追加してあります。
■ ピンヘッダーの処理
ピンヘッダーは、次の薄型基板を加工して補強しています。
■ 加工性の良い薄型穴あき基板
少し高価ですが、ハサミでそのまま切断できました。
主に使用しているIC-7600Mはアクセサリー端子(ACC1が8PIN)が標準DINコネクタで、今まで標準DINコネクタだけでケーブルを作ってきました。
今回の採用ケースの高さが30mmで、標準DINコネクタを基板上に載せるには高さに余裕が無く、小さくまとめるためにminiDINコネクタを使ってみたいと思ってましたが、miniDINコネクタへのハンダ付けがネックになって取り組めませんでした。
色々考えながらWeb上で探していると、miniDINコネクタ側の配線が済んでいるケーブルが見つかり、取り寄せて採用することにしました。
■ RS-ONLINEで見つけたケーブルアセンブリ(約2メートル)
品名「RS Pro, DINケーブルアセンブリ」 RS品番 463-518
信号8線とシールド線が線径約5mmに収められており、未結線側に標準DINコネクタ(プラグ)を付けるのに最適でした。
基板の外形はミリメートルで採寸しましたが、部品はインチ(1.27mm)間隔で配置した関係で、ケース加工の時に端数が出てしまいました。
あまり神経質になる必要は有りませんが、KiCadのPcbnew画面内で穴あけのイメージを作成し、印刷して使いました。
プリンタに印刷した紙の寸法が原寸に近く、そのままでほぼ正確な位置決めができます。
しかし、実際にドリルドライバで穴あけすると少しズレてしまいました。 そのためCNCフライスでも欲しいところですが、手が出ません。
■ ケース加工のイメージ
■ 穴あけのイメージ
クリックでPDFファイ(モノクロ)が開きます。
基板取付に7mmのスペーサーを使っています。
印刷時に「実際のサイズ」等の指定をすれば、原寸が再現できました。(CANON MG6330)
とりあえずフル実装の状態で組み立てましたが、これ以外にビス・ナット・スペーサー等が必要になります。
また、珍しい部品も試しに採用していますので、必要ない時は無視して考えれば良いと思います。
■ BOM
Reference |
Value |
数量 |
手配先 |
注番 |
発注単位 |
C1,C3 |
0.1u |
2 |
秋月電子 |
P-00090 |
10 |
C4,C6,C8,C9 |
100p |
4 |
秋月電子 |
P-04061 |
10 |
C5,C7 |
10u |
2 |
秋月電子 |
P-04624 |
1 |
C2 |
47uF |
1 |
秋月電子 |
P-05186 |
1 |
D1,D2,D3 |
SBD:BAT43 |
3 |
秋月電子 |
I-08760 |
10 |
FL1 |
EMI_Filter_LCL |
1 |
秋月電子 |
P-10222 |
1 |
JP1 |
SEL-JP2s |
1 |
秋月電子 |
C-08593 |
10 |
L1,L2 |
1uH |
2 |
秋月電子 |
P-03961 |
10 |
P4 |
CONN_2 |
1 |
秋月電子 |
C-10097 |
1 |
P2 |
CONN_3 |
1 |
秋月電子 |
C-10098 |
1 |
P1 |
CONN_4X2 |
1 |
秋月電子 |
C-06074 |
1 |
P5 |
CONN_8 |
1 |
秋月電子 |
C-03785 |
1 |
R1,R2 |
330R |
2 |
秋月電子 |
R-16331 |
100 |
R3,R4,R5 |
10k |
3 |
秋月電子 |
R-16103 |
100 |
R12,R13 |
0R |
2 |
秋月電子 |
|
|
T1,T2 |
TRANS_ST-23 |
2 |
モノタロウ |
37563504 |
1 |
U1 |
AKI_FT2232 |
1 |
秋月電子 |
M-02990 |
1 |
U2 |
TLP624-2 |
1 |
秋月電子 |
I-07777 |
1 |
U3,U4 |
3.5ST005G_J |
2 |
秋月電子 |
C-02460 |
1 |
VR1,VR2 |
10k RK09K1110A0J |
2 |
モノタロウ |
01489626 |
1 |
|
|
|
|
|
|
Reference |
Value |
数量 |
手配先 |
注番 |
発注単位 |
J1 |
MJ-373/8 |
1 |
モノタロウ |
38904336 |
1 |
P3 |
CONN_4 |
1 |
秋月電子 |
C-10099 |
1 |
P6 |
CONN_8 |
1 |
秋月電子 |
C-03785 |
1 |
U5,U6,U7,U8,U9 |
3.5ST005G_J |
5 |
秋月電子 |
C-02460 |
1 |
部品表を入れ替えました。(2018/08/04)
サブ基板のコネクターは実装時には省略しました。
(1)都度、追記します。