Top Page ケース・シャーシ加工
自作工程のメモとして
1999.Nov.


送信機用のケースを選定しました。

 今の時代、真空管用のケース(それも送信機)を探そうとなると、なかなか適当なものが見つかりません。
 そんな中で探し当てたのが、リードのLH-2というケースです。
W320,H170,D251というサイズで、TS-520のファイナルケースを収めるのに適当な高さが有ります。

 このケースに決めるまでには、カタログを持ち帰ったり、何度も見本を見に行ったりで、相当の日数が経過しています。
 このケースだけで7500円以上の値段がしますので、もう少し早い時点で、自作をあきらめておけば良かったと思う事もあります。
内部のシャーシ部です。

 元々のLH-2には、アルミ板がシャーシとして付いていましたが、真空管セットを作るとなると、昔懐かしいシャーシに頼らざるを得ないと思い、FUJIシャーシの
No6(1.0t:w280、d190、h60)を使いました。
 穴あけのための採寸は、TS-520の部品を取り外した後に、紙を置き鉛筆でなぞりながらか形どりをして、決めました。少しの誤差は有りますが、ヤスリで修正しそれぞれの部品を取り付けられるようになりました。
 電解コンデンサは高圧を
400Vとしたため(TS-520V仕様)1個だけで済ませます。
 手前の丸穴は配線の引き出し用で反対側にも、一つ空けています。
サイド部の加工です。

 シャーシはケース内に収まりますが、どうやって固定しようかと迷っていましたが、最初に付いていた一枚板のシャーシを固定する穴にあわせて、L型のチャネルを加工して取り付けています。

 我ながら、なかなか旨くいったと思っていますが、画像右側に見えるように、一ヶ所穴を空け間違いしてしまいました。この穴を気にして、もう一本作る気がしなかったのでそのままにしています。
 シャーシ加工は、大変なパワーと根気、集中力が要ります。穴あけも、自宅にボール盤が無いので、ボール盤を使うため、休みの日の度に外出して加工しましたが、1日に工程が幾らも進みません。
シャーシ裏面です。

 シャーシ厚が1mmのため、TS-520の電源トランスを載せると、ひずみが大きくなるようなので、電源トランスとファイナルユニットの間に、シャーシの内面の高さ(59mm)にあわせて、富士シャーシ販売の平角パイプ(高さ40mm)と、同四角パイプ(高さ19mm)を縫いあわせて、シャーシの内面に固定しています。公称値の寸法通りに、ほぼ誤差なく平面として扱える精度がでました。
 しかし、このパイプも2mmの厚さがあり、手で金鋸を使って切るため、大変でした。
 穴あけ済みのケース・シャーシキットが有ったら、3万円出してでも買っていると思います。すでに、シャーシ・ケース・アルミ材等で、1万5千円以上は使っていますが、まだ加工が残っている事を考えると、とても安いと考えてしまいます。